『ココ・シャネルの言葉』嫌悪の精神
「好き」と言うのは簡単です。
人の気分を害することもないし、自分を寛大な人のように思うことができるし、否定的な感情はよくないという教育を受けてきているし、だからとりあえず「好き」ということにして、その場面をやり過ごす。そんなことを多くの人が人生の処世術として大した疑問をもたずに、行なっています。
けれどシャネルは違います。
「嫌い」という感情を重視し、「嫌い」なものを自分の周りから、自分の人生からなくすことにエネルギーを注いだのです。
嫌いなもの、ありますか?
そりゃ誰でもありますよね。
嫌いな食べ物。
嫌いな動物。
嫌いな人・・・。
僕は「嫌い」との関わり方が下手です。
「嫌い」って、インパクトが強い言葉ですよね。
「好き」って言われると、もちろんものすごく嬉しいですけど、
「嫌い」って言われたときのダメージは、結構強い。
多くの人は「嫌い」という感情を表に出すのを嫌がります。
本書にも書かれているとおり、受けてきた教育が背景にある
ということもあるでしょう。
しかし、「嫌い」も「好き」と同じように、
その人が持っている感情の一つ。
無理に押し殺そうとすると、その負担は一体どこへ向かうのでしょうか。
「嫌い」という感情を持つ自分を責めてしまわないようにしたいものです。