『文脈力こそが知性である』Connecting The Dots
非常に物知りだけど、話をしていてあまり面白くない人もいます。なぜなのか。一つには、いろいろなことを知ってはいるけれど、知識が細切れになってしまっている。つながりのあるものとして話の内容がふくらんでいかない。つながりが聞き手の想像力を働かせ、脳をワクワクさせてくれるのですが、それがない。こういう人は、「物知りですごい」とは思いますが、「知的だ」とは感じにくいですね。
物知りなだけでは価値が低い
僕が小学生の頃は、クラスで物知りな人は一目置かれていました。
あだ名は「博士」。
この頃は知識がたくさんある=知的でした。
今はどうでしょう?
“物知り”でしかない人の価値はどんどん低くなっているように思います。
今の時代、知識はGoogleで検索すればいいのです。
分からないことがあったときに、
わざわざ人に聞きに行くということは減ったのではないでしょうか。
一般的には知られていない専門知識なんかは、違いますけどね。
Connecting The Dots
スティーブ・ジョブズはマックの開発に
大学中退後も学んでいたカリグラフ(文字芸術)が役に立ったと言っています。
しかし、なぜ大学を辞めた後もカリグラフを学んでいたかというと、
単に興味があっただけ。
その当時は「これがビジネスに活かせる」という思いは無く、
結果的に製品開発に役立っただけなのです。
ジョブズはこのエピソードを紹介するうえで
「Connecting The Dots」という表現をしています。
点と点が繋がる。
一見関連性が無いように思えることが、何かのきっかけで繋がることがある。
そしてそのことに気づくのは、繋がった後なんです。
点を打ちまくれ
何かを始める前から、それが他の何かと繋がるかを考えてもうまくいきません。
始める前の状態では、実際に行動して得られる結果を得られないため、
結果的に何かと繋がった状態を始める前に想定することは難しいでしょう。
取らぬ狸の皮算用とはよく言ったものです。
狸に遭遇するかは置いておいて、
やりたいことがあったら、素直にやればいいだけの話です。
とにかく点を打ちまくりましょう。
点が無いと線は引けませんし、
線が引かれたからこの点には意味があったというのは結果論です。